evidence-based medicine

ドライアイ症候群とオメガ3脂肪酸

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ヒトが食事で摂取する脂肪酸に関して、脂肪酸の比率 n-3系:n-6系 はこれまで 1:2 であり、50年程前から、北アメリカでは同比率 1:10-20 に変化しているそうです。日本においても、
  参照ページ: [n-6系脂肪酸(リノール酸など)の] 過剰摂取による問題点
 » http://www.katuko.net/aboutfat-1.htm#fat5

日本食は、1960年代にはn-3系:n-6系の比率が1:3で大変良かったのですが、1980年代には1:5となり、明らかにn-6系脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取となっています。

n-3系脂肪酸:
オメガ-3脂肪酸 omega-3 fatty acid, n-3系多価不飽和脂肪酸, "善玉"脂肪酸などとよばれます。魚やクルミなどに多く、docosahexaenoic acid(ドコサヘキサエン酸 DHA), eicosapentaenoic acid (エイコサペンタエン酸 EPA)などが含まれています。
n-6系脂肪酸:
オメガ-6脂肪酸 omega-6 fatty acid ともよばれ、多くの調理品、サラダ油、牛や豚などの動物の肉に含まれる脂肪酸です。
オメガ3脂肪酸, オメガ6脂肪酸のバランスのとれた食事をすることが大切で、アンバランスが招く病気がいくつも知られています。
最近、シェーグレン症候群 Sjogren’s syndrome の原因と進行に食事因子が関与し、栄養学的な介入が病理学的異常の重症度を改善させる可能性があると言われています。また、続発性シェーグレン症候群においても食事因子を指摘する論文があり、2005年10月号「American Journal of Clinical Nutrition」にて、オメガ3脂肪酸がドライアイ症候群 dry eye syndrome のリスクを軽減すると報告されています。
(1) 「女性のドライアイ症候群に関連した食事脂肪摂取」
 » http://www.brighamandwomens.org/publicaffairs/Newsreleases/10.19.2005.Miljanovic.Dryeyes.asp
  Dietary Fat Intake Linked to Dry Eye Syndrome in Women
[一部のみ抄訳: 訳者注 発表論文コピーを今後入手予定です]
ボストンの Brigham and Women’s Hospital (BWH) と the Schepens Eye Research Institute の研究者が BWH-based Women’s Health Study に参加した女性 37,000人以上の調査データを解析した結果、特に、
オメガ3 omega 3の食事摂取量が最高値である女性は、食事のオメガ3摂取が最低値である女性に比べて、ドライアイ症候群 dry eye syndrome のリスクは 20パーセントまで減少しました。
食事比 オメガ6:オメガ3 dietary ratio of omega 6 to omega 3 が 15:1 (現在、平均的な米国の比率と同じ) 以上の場合、ドライアイ症候群のリスクは 2.5倍増加しました。
1週間に少なくともマグロ 5 食分(serving of tuna 訳者注: 人前, 皿) を食べている女性は、週 1食分の女性に比べて、ドライアイ症候群のリスクは 68パーセント減少しました。
オメガ3 がより低い値の他種の魚では、ドライアイ症候群の予防を助けるようには考えられない。
(2) 原発性および続発性シェーグレン症候群を有する女性の栄養素摂取
Eur J Clin Nutr. 2003 Feb;57(2):328-34.
Nutrient intake in women with primary and secondary Sjogren’s syndrome.
Cermak JM, Papas AS, Sullivan RM, Dana MR, Sullivan DA.
Schepens Eye Research Institute, Boston, Massachusetts 02114, USA.
[要約の一部のみ邦訳]
<上略>(d) 対照群に比べてシェーグレン症候群は全体として、カルシウム・サプレメントの摂取量(エネルギー補正後)は多く、サプレメントでないビタミンC, 多価不飽和脂肪, リノール酸, オメガ-3 脂肪酸 omega-3 fatty acid, 他の特定不飽和脂肪酸の摂取量(エネルギー補正後)は少ない。<下略>
(3) 原発性シェーグレン症候群患者の細胞膜および血漿中必須脂肪酸. 疾病兆候の分類と評価に新モデルを採用した臨床的および免疫病理学的数値との相関関係.
Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids. 1998 Oct;59(4):239-45.
Essential fatty acid status in cell membranes and plasma of patients with primary Sjogren’s syndrome. Correlations to clinical and immunologic variables using a new model for classification and assessment of disease manifestations.
Oxholm P, Asmussen K, Wiik A, Horrobin DF.
Copenhagen Sjogren’s Syndrome Research Centre, Department of Rheumatology U, Copenhagen County Hospital in Gentofte, Hellerup, Denmark.
[要約の邦訳: 訳者注 原文では必須脂肪酸名の一部はシグマ sigma と記載されていますが、現在使用されている オメガ omega と訳します.]
41名のシェーグレン症候群 Sjogren’s syndrome 患者を対象として、赤血球リン脂質, 血漿リン脂質, 血漿トリグリセライド, 血漿コレステロールエステル内の脂肪酸値を免疫病理学的および臨床的疾病状態と比較した。ドコサヘキサエン酸値は臨床的な疾病状態と最も密接に (逆)相関した (r=-0.33 から -0.50)必須脂肪酸 EFA であった。ジホモガンマリノレン酸とエイコサペンタエン酸の値はそれぞれ、IgMリュウマチ因子(r=-0.33) と抗 SSA/Ro抗体価 (r=-0.40) と逆相関した。さらに、抗 SSA/Ro抗体価 (r=-0.34-0.40) は炎症性アラキドン酸値と相関した (r=-0.34-0.40)。必須脂肪酸 オメガ n-3/n-6比 omega n-3 EFA/omega n-6 EFA ratio は、免疫病理学的および臨床的な疾病状態の量的推定値と有意に相関した。これらデータは必須脂肪酸代謝の炎症性ないし抗炎症性役割についての最近の見解に一致しており、介入研究に対する根拠を支持する。

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2005/10/28 @ 13:12

カテゴリー: Uncategorized

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