evidence-based medicine

Peters 奇形 緑内障手術 角膜移植手術

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Peters 奇形を伴う乳児、小児例における角膜移植後の長期成績
Ophthalmology. 1999 Apr;106(4):833-48.
Long-term results of corneal graft survival in infants and children with peters anomaly.
Yang LL, Lambert SR, Lynn MJ, Stulting RD.
Emory Eye Center, Emory University, Atlanta, Georgia 30322, USA.
目的: Peters 奇形に対する全層角膜移植術後の長期成績と移植片機能不全を来たすリスク因子の調査。
方法: 対照群を設定しない一施設での後向き研究で、対象は連続して手術を行った症例である。
対象症例: 1971年から1972年までの2年間において、Peters 奇形のため全層角膜移植術を行った12才以下の全小児例。全例、初回角膜移植術から3年以上が経過し、ほとんどの角膜手術は Emory 大学で行われていた。
方法: 患者、手術眼、提供角膜、手術術式の特徴が初回手術時の移植角膜片の生着状態に影響するか解析調査した。移植片の生存率の推計には Kaplan-Meier 法を用いた。多変量解析により、相対危険度や補正生存率を求めた。
主な測定項目: 移植片の透明性
結果: 47症例 72眼に対して144回の全層角膜移植術が行われた。初回手術時の患者年齢は、中央値 生後 4.4ヶ月、経過観察期間は、中央値 11.1年であった。手術回数として、患眼の 54%は1回のみの手術で、2回 18%、3回以上 28% であった。初回手術時の移植角膜片が透明性を維持する確率は、術後 6ヶ月時点で 56%、12ヶ月後 49%、3年後 44%、10年後 35% であった。2回以上の手術での角膜片の透明生着率は、3年後 10%以下の確率となった。調査時点では、患眼の 39% の角膜片は透明であった; 36% は初回手術眼であった。多変量解析により、病気の重症度、提供角膜のサイズ、合併している中枢神経系異常、虹彩前癒着の象限数 が移植不成功にいたる最大の危険因子であった。観察可能であった術前状態(変数)に限定して多変量解析を行うと、角膜実質内の血管、角膜輪部全体の混濁、術前の緑内障状態が、それぞれ移植片の機能不全を術前に予測する因子であった。角膜移植後の重大な合併症は、眼球萎縮、網膜剥離、白内障、緑内障であった。
結論: Peters 奇形に対する初回全層角膜移植術後、移植角膜片が長期間透明性を維持できる確率は、35% +/- 0.06% であるが、複数回移植手術眼では、透明生着例はまれとなる。 眼奇形が重症であったり、提供角膜が大きかったり、合併している中枢神経系の異常があったり、虹彩前癒着があると、術後経過は有意に不良となる。Peters 奇形に対して角膜移植術を推奨する前に、特に前回の角膜移植手術が不成功であったケースでは、これらのデータを慎重に考慮すべきである
Peters 奇形を伴う乳児、小児に対する緑内障手術
Ophthalmology. 2004 Jan;111(1):112-7.
Surgical management of glaucoma in infants and children with Peters’ anomaly: long-term structural and functional outcome.
Yang LL, Lambert SR, Lynn MJ, Stulting RD.
目的: Peters 奇形を伴う乳児、小児の先天性緑内障手術後の長期成績を調査する。
方法: 連続して手術を行った症例の後向き研究。
手術施設: 紹介受診による第三次医療機関(都市部、大学)
対象症例: 19症例34眼。 Peter奇形による緑内障眼に対して1971年から1992年の2年間に最初の手術を行った。全例、初回手術時12才以下で、手術後3年以上の経過観察がある。
手術方法: 6つの手術法 (trabeculectomy, trabeculotomy, goniotomy, Molteno shunt implantation, cyclodialysis, cyclocryotherapy)
主な測定結果: 眼圧コントロールと術後最終視力。緑内障に対する薬物治療が不要で眼圧 21 mmHg以下を「完全成功」、薬物治療を併用して眼圧 21mmHg以下のとき「質的な成功」、薬物治療の有無とは無関係に眼圧 21mmHgを超える、術中網膜剥離、眼球萎縮、慢性低眼圧(眼圧 6mmHg以下) を「不成功」と定義した。
結果: 19症例34眼に対して、合計126回の緑内障手術が行われた。初回手術時の患者年齢は 2.1ヶ月 (中央値, 生後2日から8.5才) であった。初回手術時からの経過観察期間は 11.0年 (中央値, 3.2年から22.8年)。手術成功 (完全、質的成功を含む) は1回以上の手術により 11眼 (32%)で達成できた。重大な手術合併症は移植角膜の機能不全 26眼 (76%)、白内障 6眼(18%)、術中網膜剥離による眼球萎縮 12眼 (35%)、眼球萎縮 6眼 (18%)であった。最終視力は、0.1以上 3眼 (9%)、手動弁から0.05迄 12眼 (35%)、光覚のみ 7眼 (21%)、光覚なし 12眼 (35%) であった。
結論: 緑内障手術により (薬物治療を組み合わせることで)、Peters奇形による緑内障眼の 32%において十分な長期眼圧コントロールが得られる可能性がある。視力は、眼圧コントロール不良の緑内障、弱視、神経障害、他の前・後眼部奇形がPeters奇形に伴うとき、不良であった。移植角膜の機能不全、白内障、術中網膜剥離、眼球萎縮などの術後合併症も視力低下の原因となった。
[参照エントリー]
エントリー「Peters 奇形」:
    http://www.qqiac.com/archives/000101.html
エントリー「Peters 奇形 緑内障手術 角膜移植手術」:
    http://www.qqiac.com/archives/000104.html
エントリー「神経堤 neural crest と角膜内皮」:
    http://www.qqiac.com/archives/000102.html

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2005/04/18 @ 12:42

カテゴリー: Uncategorized

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