evidence-based medicine

後部硝子体剥離と網膜裂孔

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「後部硝子体剥離(PVD)」の急性発症(3ヶ月以内)に伴い、中高年者(調査対象の大部分は45歳以上)の網膜にどのような異常が観察されたか?
Byer による下記論文の一部を紹介いたします。
Byer,NE.:Natural History of Posterior Vitreous Detachment with Early Management as the Premier Line of Defense against Retinal Detachment.
Ophthalmology. 1994;101:1503-1514.
カリフォルニア大学医学部での調査(1975-1987年)
前向き調査、対象症例は連続で登録。
合計300例350眼(男36% 女64%)。
ただし、白内障手術 21眼を含む(術式ICCE20眼、術式不明1眼、全例眼内レンズ挿入なし)
除外症例:紹介患者、外傷、3ヶ月以上飛蚊症、光視症を自覚していた症例。
年齢(才) 眼数
20-29 2
30-39 0
40-44 2
45-49 13
50-59 125
60-69 158
70-79 40
80-89 10
PVDの症状(全350眼中) 光視症 6% 飛蚊症 40% 両症状 54%
続発性網膜裂孔(50眼中)光視症 2% 飛蚊症 40% 両症状 56%
飛蚊症1~2個のPVD症状自覚時(光視症の有無は問わず)、
続発性網膜裂孔は 7.3%(12/163眼)に発生した。
網膜病変の内訳
格子状変性(PVD発生以前から存在)  14%
老人性網膜分離症(PVD発生以前から存在) 8.2%
嚢状網膜変性(tuft. PVD発生以前から存在)) 7.1%
網膜裂孔(PVD発生以前から存在していたもの) 4.3%(15眼)
全例白内障手術なし
  11眼 格子状変性内の萎縮円孔
   2眼 網膜裂孔(僅かな牽引あり。1眼は2年前の記録あり)
  2眼 小円孔(1眼は1年以上前の記録あり)
 合計裂孔数 19個
 治療施行眼 4眼のみ 
     3眼 PVD発生時(新裂孔が発生していたため)
     1眼 PVD発生3ヶ月後(網膜剥離のため)
 未治療眼  11眼
1眼はPVD発生後7年を過ぎたとき、僅かな剥離を伴うようになったが、治療を行わず経過をみている(その後7年後にも変化なし)
網膜裂孔(PVD発生に続発したもの)  14%(50眼。但し,1眼は剥離のため裂孔発見できず)
  正常な網膜領域に発生 70%
裂孔多発 20% 上半周網膜 70%
  形状:42眼 弁状網膜裂孔。5眼 遊離弁をもつ
PVD症状自覚後初回の診察の際に網膜裂孔が発見された症例84%(42眼):
症状自覚後診察を受けるまでの期間:2週以内 32/42眼 76%
(1週間以内 25眼59%, 1-2週以内 7眼16%, 2-4週 12%, 1-3ヶ月 12%)
PVD症状自覚後に診察を受けたが、初回診察時に裂孔なし16%(8眼):
 裂孔発見日は、2週 3週 7ヶ月 8ヶ月 1年 2年 9年 10年後であった。
網膜剥離   14眼28%(全PVD350眼中4%、有水晶体眼中 2.4%)
  有水晶体眼(有)8眼、白内障手術眼(白)6眼
発見の時期:初回診察時10眼 3週後(白) 7ヶ月(有) 8ヶ月(白) 25ヶ月(白)

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2004/03/21 @ 00:09

カテゴリー: Uncategorized

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